【Libra活用事例インタビュー】独立行政法人地域医療機能推進機構 北海道病院
2019年09月10日経営管理体制の見直しによる”全体アプローチ”と診療科フォローによる”具体的アプローチ”の好循環の創出
こんにちは、Libra事務局です。Libraの活用事例インタビューとして、独立行政法人地域医療機能推進機構 北海道病院様の記事を掲載いたします。
▼記事の冒頭をご紹介!
経営管理体制の見直しによる"全体アプローチ"と診療科フォローによる
"具体的アプローチ"の好循環の創出
北海道病院様では2017年4月より病院分析システムLibraをご利用いただいております。今回は、経営層が一新された2016年4月より経営改善に取り組んで来られた活動の中で、Libraをどのように活用されたのか、インタビューに伺いました。
インタビュアー:株式会社日本経営Libraサポート担当 奥中 美帆
2016年4月より院長、事務部長、看護部長が一斉に変わられた時のことを教えてください。
(小野寺氏)その当時、当院の主要診療科の1つであった心臓血管センターの医師13名が引き上げる中での着任でした。チームとして勤務していた看護師など20名近くが一緒に退職するということで、当時は7対1看護配置も厳しいのではないかという状況まで追い込まれていました。心臓血管センターは、当院の中でも急性期医療の中核を担う診療科の1つでした。その診療科の継続が厳しいとなると、患者数だけでなく、患者層も変わる恐れがあり、実際、看護配置基準を10対1に変更し、地域包括ケア病棟に転換する案も出ていました。
(土田氏)近隣の取引先の間で、「北海道病院は危ないんじゃないか…」という声も聞こえてきた記憶があります。現場としては、これから先どうなっていくのだろう、という声が少なからずありました。
そのような厳しい経営状況を乗り越えで、昨年度は黒字に転換されたと伺いました。
どのような取り組みをされたのですか。
(小野寺氏)いくつかありますが、それまでの診療機能ありきであった勤務体制を抜本的に変えたことが大きかったと思います。当時、ICUを6室持っていましたが、そもそも稼働率も低く、その上、心臓血管センターの医師が不在となったのですから、対象となる患者がそれほど見込まれませんでした。2対1看護配置であるICUを辞退すれば、一般急性期である7対1入院基本料の看護師要件はクリアできました。それだけでなく、ICUを有することで発生していた超過勤務手当を削減することが出来ました。 また病棟だけでなく、病院全体での勤務体制、特に夜間・休日体制のあり方を見直しました。